改正労働安全衛生法(2006年)

近年、日本国内では生産設備・製造プロセスの多様化、複雑化に伴い、機械設備などにおける労働災害が多様化し、その原因の把握が困難になっています。そこで、労働災害のより一層の防止に向け、事業場の安全水準の向上を図るため、2006年(平成18年)4月に労働安全衛生法が改正されました。主な改正のポイントは、以下の11項目です。

改正された労働安全衛生法のうち、特に機械安全に関する労働災害という点では、
・項目3 「危険性・有害性などの調査および必要な措置の実施」が重要で、「危険性・有害性などの調査」をリスクアセスメントに、また「必要な措置」をリスク低減方策として読み換えることができます。
・項目6 「安全衛生管理体制の強化」にも着目しておく必要があります。

●改定労働安全衛生法 11のポイントのうち
1.項目3は、労働安全衛生法 第28条の2「事業者が使用する機械設備に対するリスクアセスメントの実施要求(リスク低減方策を含む)」です(努力義務)。対象となるのは、安全管理者を選任しなければならない業種の事業場で、規模に関わらず対象となります。

労働安全衛生法 第28条の2
第二十八条の二 事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する危険性又は有害性等を調査し、その結果に基づいて、この法律又はこれに基づく命令の規定による措置を講ずるほか、労働者の危険又は健康障害を防止するため必要な措置を講ずるように努めなければならない。(以下、省略)
2 厚生労働大臣は、前条第一項及び第三項に定めるもののほか、前項の措置に関して、その適切かつ有効な2 実施を図るため必要な指針を公表するものとする。
3 厚生労働大臣は、前項の指針に従い、事業者又はその団体に対し、必要な指導、援助等を行うことができる。

リスクアセスメントは、労働安全衛生規則 第24条の11の中でいつ、どのように行うか記載されています(下記を参照)。

労働安全衛生規則 第24条の11
第二十四条の十一 法 第二十八条の二 第一項 の危険性又は有害性等の調査は、次に掲げる時期に行うものとする。
建設物を設置し、移転し、変更し、又は解体するとき。
設備、原材料等を新規に採用し、又は変更するとき。
作業方法又は作業手順を新規に採用し、又は変更するとき。
前三号に掲げるもののほか、建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する危険性又は有害性等について変化が生じ、又は生ずるおそれがあるとき。

2.項目6は、「安全衛生管理体制の強化」の要求です。
対象は、総括安全衛生管理者、安全委員会、衛生委員会などの選任、または設置義務がある事業場です。
なお、労働安全衛生規則 第21条〜23条では、対象となる事業所については安全(衛生)委員会を設け、以下のような議事を記録に残すことも要求されています。

労働安全衛生規則 第21条〜23条
1 安全・衛生に関する方針の表明に関すること
2 危険性、有害性の調査およびその結果に基づき講ずる処置に関すること
3 安全衛生に関する計画の作成、実施、評価、および改善に関すること
4 事業者は、安全衛生委員会の開催の都度、遅滞なく、その議事の概略を労働者に周知すること

つまり、リスクアセスメント、安全衛生に関するP・D・C・Aのうち重要な内容は、議事に残し、従業員が内容を閲覧できるようにしておく必要があります。

※詳しくはPDFファイルをご参照ください

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