安全のその先、ウェルビーイングをつくる
IDECは2020年11月に、創業75周年を迎えました。1945年に和泉商会として創業して以来、人と機械を繋ぐHMI(Human-Machine Interface)のリーディングカンパニーとして、時代とともに変化する顧客ニーズにお応えするため、制御技術をコアとするさまざまな製品やサービスを世に送り出してきました。また「人の命を守る」製品を開発・提供する企業として、グローバル社会での安全で快適な環境づくりのため、安全・安心を推進するだけでなく、社内外全ての人々のウェルビーイング※を向上するための取り組みを推進しています。
※ ウェルビーイングとは、個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念
(出典:厚生労働省ホームページ)
2019年に制定した新しい理念『The IDEC Way』では、Visionとして「Pioneer the new norm for a safer and sustainable world.(いつも、ずっと、みんなに新しい安心を)」を掲げています。ものづくりの未来と新たな可能性を創造し、明日の「当たり前」となる、新しいスタンダードの開拓者になるとともに、全ての人々に幸福と安心をもたらす、より安全で持続可能な社会の実現を目指しています。
IDECグループでは、誰もが健康で、幸せに、生き生きと暮らすことができる社会の実現をめざしています。社員食堂やジムなどの福利厚生施設の充実を図るとともに、各種休暇の取得率向上、健康維持・増進の施策実施を積極的に推進するなど、ライフワークバランスや健康経営に取り組むことで、IDECで働く人のウェルビーイング向上を図っています。
また、安全・安心を実現する多様な製品を社会に提供することで、IDECで働く人のウェルビーイングだけでなく、IDECが社会に提供するウェルビーイングを循環させ、世界一「安全・安心・ウェルビーイング」を追究・実現する企業を目指しています。
IDECが目指すウェルビーイング
IDECグループでは、世界のさまざまな職場を、働きがい、生きがいのある場所にするため、Technology(技術)、Human(人材)、Standards(社会ルール)、Management(マネジメント)という4つの側面から取り組む提案を推進しています。
働く人々のウェルビーイング向上を実現するためには、高い性能と使いやすさを有し品質の安定した製品を供給するという、製品および技術面に限った活動ではなく、人材教育や、基準・標準などのルール対応、また経営層がウェルビーイング実現のためのコミットメントをすることが重要です。
IDECは世界中の職場で安全・健康・ウェルビーイングを実現するために、前述の4側面からの包括的な実践を行っており、その概要についてご紹介します。
(Technology)
IDECの安全・安心技術が世界の職場のウェルビーイングを創る
「人と機械の最適環境の創造」により、働く人々のウェルビーイングを向上
IDECでは創業当時より「人の命を守る」製品や、仕事を効率的・合理的に革新できる様々な制御機器を開発・提供する企業として、グローバル社会での安全で快適な環境づくりのため、安全・安心を推進するだけでなく、社内外全ての人々のウェルビーイングを向上するための取り組みを推進しております。
安全・安心技術を搭載した設備の社内での実証
最新の技術で構築された安全性と生産性を両立する設備を社内各所に導入しています。
安全安心ソリューションの提供
より働きやすく、安全・健康・ウェルビーイング実現に向けたコンサルティングや、協調安全/Safety2.0に適合するシステムの提案や受託開発サービスをご提供します。
(Human)
安全人材の育成を通じて職場の安全をより高いレベルへ
安全マネジメント人材の育成(セーフティオフィサ)
安全な職場環境の実現は、マネジメント層の理解が必要です。セーフティオフィサ制度は、安全に対する知識の保有や理解の確認を目的とした要員教育認証システムであり、IDECでは経営層も認証を取得しているほか、顧客を含めたステークホルダーに対する啓発を進めています。
安全技術人材の育成(セーフティアセッサ)
世界一安全・安心・ウェルビーイングを目指す企業として技術面から貢献できるよう、職種を問わず全社員が安全知識の学習を行い、また各自が国際安全規格に基づく機械安全の知識能力を証明するセーフティアセッサ資格の認証取得に挑戦しています。
生産現場の安全人材育成
生産現場で働く社員に必要な、教育や資格制度に積極的に取り組む文化で、社員各位によるスキルアップと資格の取得が活発に行われています。
(Management)
安全マネジメントの普及で職場の安全を定着させる
安全衛生マネジメントシステムの定着・拡大
IDECは労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格であるISO45001の認証にいち早く取り組み、2019年3月、主力工場の一つである滝野事業所において中央労働災害防止協会の審査では電気制御機器業界では日本で初めての ISO45001認証を取得しました。2021年には国内主要4事業所で認証を取得。2025年には国内全拠点と海外3拠点に拡大し、社員の労働安全衛生マネジメントを推進する予定です。
ビジョンゼロ活動の推進、7Golden Rules
ビジョンゼロは、ILO(国際労働機関)の傘下にあるISSA(国際社会保障協会)が提唱する安全・健康・ウェルビーイングの考え方であり、職場における全ての事故やケガ、病気などには原因があり、リーダーによるコミットメントにより原因を取り除くことによって予防可能であるという信念に基づいています※。安全で安心な職場を作り上げるためのアプローチに関する活動で、IDECは自ら実践するとともに、ビジョンゼロ活動に賛同し、ステークホルダー各位に対して広く啓発を行っています。
(Standards)
国際的な標準化、ルール形成を通じて世界へ働きかける
IEC規格化(要員認証、協調安全)/ Safety2.0適合認証
安全に関する国際標準化活動に参画し業界をリードする提案を行うと共に、新しい要員認証規格や、協調安全等の規格作成にも貢献しています。
論文発表
IDECで開発した先端技術や、その応用製品やアプリケーションなどを各学術団体で発表し、よりよい社会創成のための提案や、更なるイノベーションへのきっかけづくりなどを積極的に行っています。
各種セミナーや、動画配信などを通じての発信
保有している製品や、安全に関する国際規格の読み解き方など、わかりやすさをモットーとして各種メディアを通じた情報発信を行っています。
世界中に職場で、安全と健康、そしてウェルビーイングを実現するために…
IDECグループは、世界一安全・安心・ウェルビーイングを追究し、社会の皆さまが働きがい、生きがいのある職場環境を構築していくお手伝いをいたします。IDECの働く社員のウェルビーイングを実践で示し、社会にウェルビーイング向上のノウハウを提供する、その循環を大切に考えて活動していきます。