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登録番号: 特許第5214428号
発明の背景
制御盤に取り付けられる押ボタンスイッチは、制御盤のパネル面を挟んで前面側に配置される操作部品と背面側に配置される接点部品との2個の部品を備えています。押しボタンスイッチは、定期的な点検と交換が必要なため、取り外しをしやすい構造にする必要があります。
しかし、押しボタンスイッチはしっかり装着されていないと正確に作動することができません。これら要求を満たすため、2個の部品を(天井照明器具とカバーのように)回してカチッとはめるような嵌合構造を有する押しボタンスイッチ、さらにはレバーをも設けた押しボタンスイッチが提案されました。しかし、前者は別部品のストッパーが必要になり、着脱が煩雑になる問題がありました。後者は作業者の体がレバーに当たって誤作動を起こしたり、スイッチ本体が落下すると破損したりする問題がありました。
このような問題を生じない、押ボタンスイッチの取り付け構造が求められていました。
発明の概要
この発明の押ボタンスイッチの取り付け構造は、支持体と回転体とで構成されています。
支持体は、前面側から操作部品を、背面側から接点部品を着脱自在に装着できる構造を有しています。取り外ししやすい構造でありつつ、固定時にはしっかり装着された状態となります。
回転体は、操作部品や接点部品の装着状態を固定するロック位置と解除可能にするロック解除位置との間で回転が自在となるように支持体に支持されており、さらにその周縁部の一部から半径方向に延びたレバーも備わっています。この回転体やレバーは弾性力に富んだ材料からできています。 支持体はまた、レバーを保護するカバー部を一体的に備えており、カバー部には回転体がロック位置にある時にレバーが弾性的に引っかかるような係合部が設けられています。
上記からも明らかなように、部品点数が少なく、材質や形状、着脱操作において安全に配慮された押ボタンスイッチの取り付け構造となっています。
発明の効果
この発明の取り付け構造により、別部品となるストッパーを備えることなく、作業者の体がレバーに当たって誤動作することによる機器の動作不良を防止でき、落下等の衝撃の作用によるスイッチ本体の破損を防止できるようになりました。