Safety2.0適合の条件
本製品は、Safety2.0 に適合していますが、取り付けるタブレット型端末に「リスク関連情報」を画面表示する機能や音・振動などによって伝達する機能を備えることが適合条件となっています。
ここで、「リスク関連情報」とは、例えば危険源となる機械類の動作モード、接近中/ 離隔中、作業エリア内進入、
機械と使用者までの距離などのリスク及びリスクの変化に関する情報やイネ—ブルスイッチや非常停止用押ボタンスイッチの操作などによる機械の稼働または停止状態などの情報を指し、使用者の危険察知・認識の容易化・正確化により、安全行動の促進に寄与するものです。
通常、非定常作業時などで機械を近傍で操作する場合における安全は、通常ロボットや機械の動きを人が見たり(視覚情報)や動作音を聞いたりすること(聴覚情報)により、携帯型の操作機器を反射的に操作(イネ—ブル操作)したり、人が危険であると判断した停止操作(非常停止操作)することにより確保されています。
本製品は、携帯型の安全操作機器と一体化されるタブレット型端末で、機械の動作状態(危険状態)を明示すること(画面表示、音、振動なども含む)により「機械を止めるべきタイミングなどを手元で見える化」することで、人の反射的な操作や、危険状態の認識や判断を容易にし、イネ—ブル操作や非常停止操作による的確な安全行動(停止操作)に寄与するものです。また、それらの人による操作の結果に基づく機械の動作状態の変化についても端末にフィードバックして明示することで、機械の停止状態の認識を確実にします。
すなわち、本製品は、リスク関連情報を携帯型操作機器に装着するタブレット型端末で伝達することにより、人による危険状態の判断のばらつきや誤認識・見逃しを防止し、適時の安全操作を支援・促進することでリスク低減をするものです。
代表的なアプリケーション例—協働ロボット設備
協働ロボットの携帯型端末による手動操作、メンテナンス中でも危険状態を的確に把握し、速やかに安全操作を促進する装置として、使用者の安全・安心感向上のためにご使用いただけます。
協働ロボットとしての認証を取得したロボット単体は安全柵無しで運用可能ですが、実際のアプリケーションとしてはツールとの接触やワークとの挟まれなどのリスクが残されます。
特に協働ロボットの場合のリスク関連情報(例えば、人への接近、速度超過、次に動く方向など)は、肉眼でロボットの動作や姿勢を見たり、動作音を聞いたりしても、把握できるものではありません。
タブレット端末でフレキシブルに上述のリスク関連情報(画像、数値、音声、振動など)を提供することで、より使用者が安全行動(特に本製品ではイネーブル操作と非常停止操作)を行いやすくなります。
代表的なアプリケーション例—移動機械設備
無人搬送車(AGV)や自律移動ロボット(AMR) などの移動式機械設備を、携帯型端末による設定や手動操作時でも危険状態を的確に把握し速やかに安全操作を促進する装置として、使用者の安全・安心感向上のためにご使用いただけます。
無人搬送車(AGV)上には、緊急時の停止手段として非常停止スイッチが設置されていますが、携帯式端末などで手動操作や設定している際に設備に搭載された非常停止スイッチを操作することは困難であり、容易に非常停止操作できません。
本製品は、無人搬送車(AGV)や自律移動ロボット(AMR)などの移動式機械設備やその周辺機器の設定や手動操作時に、搭載するタブレット端末により積極的にリスク関連情報を提供することにより、使用者の的確な安全行動(ここではイネ—ブル装置、非常停止装置の操作)を促進、支援することができます。