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人権と労働


人権の尊重

■基本的な考え方

IDECグループは、1945年の創業当時より「人間性尊重経営」を推進しており、企業理念である『The IDEC Way』においても全ての基盤に位置付けています。人間性を尊重し、人種、肌の色、年齢、性別、性的指向、性同 一性と性表現、民族または国籍、障がいの有無、妊娠、 宗教、所属政党、所属組合、軍役経験の有無、保護された遺伝情報、または配偶者の有無等にかかわらず、いかなる差別も行わないよう努めています。

グローバルでビジネスを展開する企業として、国連 「ビジネスと人権に関する指導原則」をはじめとする国際原則・行動規範を支持し、人権の尊重に取り組むとともに、企業活動が多様なステークホルダーの人権に 及ぼす負の影響を低減・防止していく必要があると考 えています。 IDECグループを取り巻く全ての人々が高い人権意 識を持ちながら、持続的な社会の発展に貢献していくために人権方針を制定しており、2023年には「IDEC人権宣言」を新たに策定し、IDEC人権方針を改定しま した。IDECグループのサプライヤーさまを含む全てのビ ジネスパートナーに対しても、本方針の内容を理解・支持していただくことを期待するとともに、本方針が尊重されるよう、継続して働きかけていきます。

 【IDECグループが支持する国際原則・行動規範】

 ・国連グローバル・コンパクト10原則
 ・国連「ビジネスと人権に関する指導原則」
 ・国際労働機関(ILO) 「労働の基本原則および権利に関する宣言」「子どもの権利とビジネス原則」
 ・Responsible Business Alliance(RBA)行動規範



人権方針



■推進体制

代表取締役社長が委員長を務めるサステナビリティ委員会の、専門委員会であるリスクマネジメント委員会の中に、2024年に人権部会を設置しました。
人権部会は、経営戦略企画担当執行役員のもと、グローバルでの人権に関する取り組みや活動状況を確認し、対応事項を明確にしていく場として運営しており、必要に応じて関係する機能と連携して対応を推進していきます。
活動内容は取締役会の監督のもと、サステナビリティ委員会にて審議、報告を行います。



■人権対応プロセス

2023年度に、人権に関する対応を推進していくためのプロセスを明確化しました。今後は、プロセスに沿って各種取り組みを推進していきます。



■人権影響評価

リスクマネジメント委員会の人権部会において、IDECグループのビジネス上の意思決定と業務の遂行により、バリューチェーン上で発生する可能性のある人権への負の影響を特定・評価しました。人権関連項目は、IDEC人権宣言の「IDECグループが重要と考える人権項目」をベースとしています。今後は、特定した優先度が高い人権課題に対する、予防・是正措置を実施していくための方針を策定していきます。




■強制労働と児童労働等の禁止

IDECグループでは、IDEC人権方針の中で、奴隷・人身売買を含めた全ての強制労働、児童労働を禁止しています。サプライチェーンにおいても、IDECグループCSR調達ガイドラインの中で、奴隷や人身売買を含めた強制労働の禁止を定めており、サプライヤーさまにも本内容の遵守を求めています。



ディーセントワーク

ディーセントワークは、「働きがいのある人間らしい雇用(仕事)」、「一人ひとりの権利が保障され、十分な収入を生み出し、適切な社会的保護が与えられる生産的な仕事」とも定義されています。

IDECでは、DXの推進による業務効率化や、電話などを含むITインフラ基盤の整備、計画的年休・男性の育児休業取得の奨励など、さまざまな働き方改革を推進してきました。より柔軟な働き方を可能にするため、裁量労働制やフレックスタイム制も導入しており、今後既存の在宅勤務制度や特別休暇制度の見直しについても、検討を進めています。
また2022年度より、安心して働き続けられる働きがいのある職場環境づくりや、社員のウェルビーイング実現、社員満足度向上を目指して、ディーセントワーク部会を立ち上げ、以下の目標を掲げて、組織を横断した情報共有や全社施策の検討を行っています。
ディーセント・ワーク推進部会をはじめ、関連する部門が連携することで、全ての社員にとって、働きがいのある環境づくりを推進していきます。

・労働時間管理の適正化
・柔軟な働き方の実現
・仕事と家庭の両立支援
・女性活躍推進支援


■生活と仕事の両立を支援する制度


育児と介護のための短時間勤務の対象範囲の拡大を図っております。具体的には、育児短時間勤務制度の適用範囲を「小学校入学まで」から「小学6年まで」に拡大、また、介護短時間勤務制度の適用範囲についても法改正に先駆けて「通算3年間」に拡大しています。その他にも、所定外労働の免除、時間外労働・深夜業の制限、育児時差勤務制度の適用範囲を「小学6年まで」とするなど、生活と仕事の両立を支援し、すべての社員がその能力を十分に発揮できるような働きやすい環境づくりに取り組んでいます。
また、2016年度より、介護や家族を看護するための休暇の半日単位取得や、介護休業の3回までの分割取得も法改正に先駆けて可能にしました。
さまざまな取り組みをイントラネットに掲載するなど、社員の皆さんへの周知や利用促進を積極的に働きかけており、その結果、女性の育休後の復帰率100%・男性の育休取得率100%(2023年度実績)も実現しています。

また、次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づき、自主行動計画を策定、実践しており、2017年7月に厚生労働大臣認定(くるみんマーク)を取得しました。今後も生活と仕事の両立支援に取り組んでいきます。

■女性活躍推進、次世代育成支援対策推進に関する行動計画

社員が仕事と子育てを両立させることができ、全ての社員がその能力を十分に発揮できるような働きやすい環境づくりを促進するため、次のように行動計画を策定しています。
※なお、次世代育成支援対策推進法に関する行動計画については、2020年4月1日から2023年3月31日までの計画について、当計画に期間及び目標を変更しました。

 

1.計画期間  2022年4月1日から2025年3月31日までの3年間

2.内 容

目標 対策
1 【次世代育成支援対策推進法に基づく目標】
育児休業の取得について、女性・男性ともに90%以上の水準とする。
2022年4月~ 配偶者が出産した男性社員およびその上司に育児休業制度を周知
2 【女性活躍推進法に基づく目標】
柔軟な働き方を支える制度を拡充する。(裁量労働制対象者:50名以上)

2022年4月~ 裁量労働制等の時間や場所にとらわれない勤務制度の導入を検討する。

2023年4月~ 裁量労働制の制度運用を開始する。

3 【女性活躍推進法に基づく目標】
女性管理職を15名以上とする。
(現状:10名)
2022年6月~ 総合職の全女性社員を対象とした研修プログラムの企画および実施
※「女性管理職」には、次期管理職候補となるリーダークラス社員を含んでいます。


■長時間労働の削減


IDECグループでは、全社を挙げてディーセント・ワークを推進し、残業ゼロ化と年休取得100%を目指し、過重労働の予防に努めています。
これまで設定していたノー残業デーに加え、早期退社を館内放送で呼びかけて定時退社を促しています。その結果、より効率的な業務の計画を立て、実行することが求められるようになり、従来に比べ社員の労働時間に対する意識が向上しています。
また、計画的な休暇取得による心身のリフレッシュを重視し、年休取得向上にも取り組んでいます。80%以上の取得を目標に、毎月個人別の取得状況をフィードバックするなど、休暇を取得し易い職場の雰囲気づくりを進めています。
さらに、勤務時間インターバル制度をいち早く導入するなど、長時間労働の削減に先進的な取り組みを行っています。
このように、社員ひとりひとりが業務時間をコントロールし、業務負荷が低い時期には早く帰れるなど、労働時間短縮やプライベートの充実にも寄与しています。


 

■ディーセント・ワーク推進関連データ 


育児休暇や有給休暇の取得実績などディーセント・ワーク推進関連のデータは以下よりご覧いただけます。

 

■安全・健康・快適な職場環境の実現


IDECグループは、社員の安全と健康の確保が「人間性尊重経営」を実現するうえでの最も重要な課題と捉えており、世界でトップクラスの安全、健康、ウェルビーイングを追究し、実現する企業グループを目指しています。
関係法令を遵守するだけではなく、職場における危険性または有害性を調査し、その結果に基づいて社員の危険または健康障害を防止するための措置を講じるリスクアセスメントを重視しています。
「安全」においては、「安全の専門家」である「セーフティアセッサ」※等の有資格者を多数育成し、その有資格者の知見を、快適さや生産性に配慮したより高度な安全性を持つ生産現場の実現に活用しています。
「健康」においては、ヘルスケアセンターが社員の健康管理フォローの充実と健康セミナーなどを通じた健康意識の醸成に尽力しています。また、社員一人ひとりが高い次元でディーセント・ワークを実現できるよう育児や介護のための制度の充実を進めるとともに、フィットネスジムを本社構内に開設するなど心身含め様々な面で社員の生き甲斐・働き甲斐を追究し、「Wellbeing」の実現に取り組んでいます。
 ※ 経済産業省基準認証事業として、(一社)日本電気制御機器工業会(NECA)が資格認証基準を制定、制度化し、日本認証株式会社(JC)が運営している国際安全規格に基づく機械安全の知識、 能力を有することを第三者認証する資格制度

労働安全衛生


 

倫理行動規範

IDECは、職務を行ううえでの基本的な行動指針を、「IDEC Group Code of Conduct」としてグローバルに発行しています。グループ理念である『The IDEC Way』のもとに「IDEC Group Code of Conduct」を位置付け、社員がとるべき行動を「Workplace(人権・職場環境に対する行動)」、「Social(社会・環境に対する行動)」、「Business(ビジネスに対する行動)」の3軸に集約し、グローバルにも伝わりやすい構成としています。 また、継続的なコンプライアンス研修の実施や、腐敗防止ポリシーの策定、内部通報制度の整備などにより、透明性の高いコンプライアンス体制の構築を行っています。

■ IDEC行動基準
■ コンプライアンス


 

人権教育の実施

新卒・キャリア採用者、昇格・昇進者を対象に行う階層別研修では、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」を基本とした人権研修、およびワークショップを実施しています。
その他にも、企業が尊重すべき人権の分野を広く捉えた人権関連研修として、ハラスメント研修、コンプライアンス研修、労働安全衛生研修に人権テーマを含めて教育研修を実施しています。

2023年度は、国内グループ会社を対象として、動画によるハラスメント研修とコンプライアンス研修を実施し、ハラスメント研修、コンプライアンス研修ともに受講率は100%となりました。研修と合わせて、部下を持つ社員には「IDECグループハラスメント事例カード」を配布し、ハラスメントに関する正しい知識を浸透させて、これを未然に防ぐよう取り組んでいます。今後、グローバルにも人権関連研修を拡大していく予定ですまた、強制労働や児童労働に関する動画や、人権と自社のビジネスの関係を確認する「チェックリスト」をイントラネット上に公開し、人権問題に関する従業員の理解促進と意識向上を図りました。

■人権課題へのコミットメント

人権課題へのコミットメントとして以下5項目を掲げ、各階層に応じた人権教育を体系化しています。
①コンプライアンス、②基本的な人権の尊重、③ハラスメント行為の禁止、④労働安全衛生の推進、⑤結社の自由と団体交渉権

コンプライアンス基本的人権の尊重ハラスメント労働安全衛生結社の自由
団体交渉権
・個人情報保護
・情報管理
・プライバシー
・知財
・腐敗防止(贈収賄防止など)
・反競争的行為の防止
(独占禁止法・競争法順守、
公取引の維持、カルテルの防止など)

・『The IDEC Way』
・人間性尊重経営

人権研修
・ジェンダー、LGBTQ+
・児童労働、強制労働
・SC管理
・環境、気候変動
・差別対応、表現
・基本的事項
・関連規程、体制  
・ケーススタディ
・管理者教育
・関連法令
ディーセント・ワーク
・労働時間管理
・健康管理
・関連法令
・安全衛生・体制
・会社と社員の関係性
(労働協約、組合など)
・関連法令
階層別研修実施時期法務人事総務CSR人事総務人事総務労働組合
新入社員研修毎年4月当事者向け当事者向け
キャリア採用者
研修
毎年4月、11月当事者向け当事者向け
新グレード2
研修
毎年11~12月当事者向け当事者向け
新グレード3
研修
毎年11~12月当事者向け当事者向け
新グレード4
研修
毎年11~12月管理者向け管理者向け
新グレード5
研修
毎年11~12月管理者向け管理者向け
新任部門長
研修
毎年5~6月 「コンプライアンス・人権・ハラスメントのマネジメント全般」
新任執行役員
研修
随時 特別研修 「コンプライアンス・人権・ハラスメントのマネジメント・非財務目標の知識 全般」
全社共通研修(人事総務担当)
全管理職向け
ハラスメント研修
年に1回 外部 or 内部研修(適宜内容は検討する)
人権ハラスメント教育
(全社員対象)
常時
(年に1回内容更新)
 (E-learning)動画をイントラ上で公開


 

労働組合・団体交渉の権利

IDEC株式会社及びその関連会社であるIDECシステムズ&コントロールズ株式会社、IDECセールスサポート株式会社(以下、「会社」という。)と全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会IDEC労働組合(以下「組合」という。)は、労働協約を締結しています。 この協約は、会社と組合との間に正常かつ公正なる労使関係を確保し、理解と信義、誠実の原則にもとづき、相互の立場を尊重し、会社と組合との関係の平和を維持することを目的としています。